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車の支払い方

車は人生の中でも高い買い物ですね。めったに買うことがないので、どうやって支払いをするのか分からない人も多いでしょう。そこで、車の代金の支払い方と、それぞれの特徴について解説します。

支払い方は大きく分けると三種類あります。

〇一括払い

車の納車までに全額支払います。現金で一括支払いが一般的ですが、ごくまれにクレジット一括が可能な場合もあります。一番シンプルな方法ですが、数百万が一度になくなるので、十分な貯金がある人しかできない方法です。

〇カーローン

一昔前は最も一般的な方法でした。購入代金を借りて、分割で月々支払っていく方法です。一度に減るお金を減らすことができますが、金利がかかるので支払総額は増えます。また、車の所有権が自分にならない場合があるので、支払いの途中で売却するときに制限がつくかもしれません。そして、カーローンにもいくつか種類があります。

 

・銀行ローン

銀行をはじめとした金融機関からお金を借ります。

金利が低く、車の所有権が自分になることがメリットです。しかし、自分で別途金融機関と契約しなければならず、審査が厳しいことはデメリットです。

 

・ディーラーローン

車を販売するシーラーからお金を借ります。

審査が通りやすく、購入金額を割引してもらえる場合があります。しかし、金利自体が高く、車の所有権はディーラー側にあるので、売却などに制限がかかります。

 

・自社ローン

中古車を買う場合、中古車の販売店のローンを利用することができます。

審査が通りやすく、金利がかかりません。その代わり、購入代金が上乗せされ、所有権は販売店側にあるので、売却などに制限がかかります。

 

このように、一度の出費は抑えられますが、支払総額が増え、売買などに制限がかかることが大きなデメリットです。

〇残クレ(残価設定ローン、残価設定クレジット)

最近よく聞くようになりました。ディーラー側も積極的に進めてきます。仕組み自体はディーラーローンと同じですが、数年後にディーラーに買い取ってもらうことを前提として、その買い取り金額を差し引いた金額を月々ローンとして払います。具体的に説明しましょう。

例えば、300万円の車を、5年後に100万円で買い取ってもらうプランがあったとしましょう。この場合、差額の200万円を5年間でローンとして支払うことになります。300万円まるまるを支払う必要がないので、支払金額を抑えることができます。そして5年たった時、三つの選択肢があります。

①約束通り、ディーラーに車を買い取ってもらう(実際はお金はもらわず車だけ渡すので、返却というのが正しいです。)

②残りの100万円を一括もしくはローンで支払って、引き続き車を乗り続ける。

③同じディーラーの別の新車に乗り換える。

 

支払いの総額を抑えられるのが最大のメリットで、最もアピールされているところです。

しかし、どの選択肢をとってもデメリットがあります。

①の場合、車の走行距離が規約以上であったり、傷などが多数ついている場合は、追加で費用を払わなければなりません。また、買い取り価格も、中古車販売店に売った方が実は高かったという場合もあります。

②の場合、車両自体の価格に加えて金利を払っていることになるので、支払総額が高くなります。カーローンより総額が高くなる場合もあるでしょう。

③の場合、また新たな残クレを契約することになります。ずっと新車に乗りたい人にはいい仕組みですが、ずっと同じ車に乗り続けるのに比べて、トータルで多くのお金がかかります。

〇どんな人が向いている?

それぞれのメリットデメリットをまとめます。

  メリット デメリット
一括 支払総額が最も少ない 一度に大金が必要
カーローン 一回の支払額を低く抑えられる 支払総額が高くなる
残クレ

契約期間中の支払い総額を少なくできる

長期的に見た時に必要になる金額が多い

貯金が十分ある人は間違いなく一括がいいです。支払総額が最も少なく、様々な制約もないからです。

 

すぐに車が欲しいが手持ちの十分なお金が無い人、特に同じ車を長く乗り続けようという人はカーローンがいいです。

 

すぐに車が欲しいが手持ちの十分なお金が無く、3~5年ぐらいしか乗る予定がない、あるいは最新の車に乗り続けたい人は残クレを選んでもいいかもしれません。