新車を購入したときに必ずと言っていいほど進められるメンテナンスパック。定期点検やオイル交換、プランによっては車検の料金も込みでまとめて前払いすることで割安でサービスを受けられます。各ディーラーが提供しているメンテナンスパックは本当にお得なのでしょうか?そしてどういう人は利用すべきで、そういう人は利用すべきでないのか?解説していきます。
メンテナンスパックは、定期点検と車検を分けて考えましょう。そして、それぞれのメリットデメリットを比較して、定期点検は自分に有益だと判断した人は定期点検だけのプランに入ればいいですし、車検も有益だと感じたならば、両方のプランに入ればいいです。
〇定期点検
6か月ごとの安全点検と、オイル交換フィルター交換の料金込みというプランが最も一般的です。このプランに入った時のメリットとデメリットについて解説していきます。
・メリット
定期的にディーラーから連絡が来るので、オイル交換を忘れることがなく、点検もしてもらえるので安心して車に乗れる
・デメリット
あまり車に乗らない人にとっては、まだ交換する必要が無いのにオイルやフィルターを交換される。
そもそも自分でこまめに車の点検をする人や、カー用品店などで安くオイル交換をしてもらう人からしたら、高品質で割高なオイルや、頻繁な安全検査は不要で、無駄にお金をかけていることになるのでデメリットが大きいです。一方、めんどくさいからディーラーにすべてお任せしたいという人にいいサービスです。
〇車検
車検といえば、ディーラーにやってもらうディーラー車検と、整備工場やカー用品店でやってもらうその他の車検に分けられます。ディーラー車検を受ける人にとっては、通常より安い料金で受けられるメンテナンスパックは間違いなくお得です。一方、その他の車検を受ける人にとっては、余計な出費と感じるでしょう。では、ディーラー車検とその他の車検は、どちらを選択すべきでしょうか。まずは両社の特徴を説明します。人によってとらえ方が異なるので、あえてメリットデメリットという分け方はしません。
ディーラー車検の特徴 | その他の車検の特徴 |
予備点検と安全点検を行う | 安全点検のみ行う |
部品は純正品と交換 | 部品は市販品と交換することが多い |
メーカー保証がその場で使える | メーカー保証がその場では使えない |
数日かかる | 早ければ当日中に終わる |
特定のメーカーに詳しい整備士が見る | 様々な車を担当する整備士が見る |
大前提として、ディーラー車検を行う整備士の方が時間あたりに払う給料が多いので、車検代も高くなります。ディーラー車検最大のデメリットです。その他にも、様々な違いによって値段の違いが生じます。
安全点検では、車が安全上問題ない状態かを確認します。見る箇所は詳しく基準が定められていて、ディーラーでもその他でも変わりません。問題が見つかれば車検は受かりません。一方、予備点検では、この先不具合につながる可能性のある個所が無いかを調べます。今すぐ対処しなければならないわけではありませんが、2年後の車検までに不具合となる可能性があるので、心配であれば処置すべきです。ディーラー点検ではこの予備点検を行うために期間長くなり、交換を勧められる部品も多く、結果的に車検代が高額になるケースが多いです。
純正部品は専用に作られた高品質なものなので、部品代自体が高額です。市販品は安いからと言って品質が悪いかというとそういうわけではなく、あくまでいろんな車に適合するように作られているために、微妙に車とアンマッチが出てくる