⑤不動産

不動産

土地や建物を購入し、その土地を利用した収入や、土地自体の値上がりによって利益を得ます。必要な資金が大きく専門的な知識も必要なので、初心者は手を出しにくいです。

⑥REIT(Real Estate Investment Trust) 不動産投資信託

投資信託と同じく、運用会社にお金を預けて間接的に金融商品を購入します。投資対象が不動産の場合を特にREIT(リート)といいます。土地の売買益や賃貸料などからの収益を、資金提供者に還元する仕組みです。一般の人からすると、高額で専門知識が必要な不動産ですが、REITなら少額でリスクを分散して投資できます。

⑦ETF(Exchange Traded Fund) 上場投資信託

投資信託の中には、市場の代表的な指標(日経平均やTOPIXなど)に連動するように設定されたものがあります。それを株式市場で取引できるようにしたのがETFです。わかりにくいですね。大雑把に特徴をいうと、投資信託のように複数の対象に分散投資できますが、株と同じように市場が開いている間は自由に売買ができるという、両者のいいとこどりをした仕組みになります。

投資信託の欠点の一つが、リアルタイムに売買ができないことでした。一日の取引が終わってからしか価格が決まりません。また、注文してから実際の売買までに数日のタイムラグが生じます。

この欠点を解消したのがETFです。株と同じように、リアルタイムでその時の需給によって売買が可能です。しかし一方で、本来の価値である基準価額と、売買されるときの取引所価格の間に乖離が生じることには注意が必要です。

そしてもう一つのメリットが、信託報酬が安いことです。投資信託では販売会社にも払わなくてはならない信託報酬が、EFTでは払う必要がないので、信託報酬が安いです。詳しくはこちら

その他にも、様々な金融商品があります。

⑧仮想通貨(暗号資産)

仮想通貨

ブロックチェーンという暗号化技術を利用し、中央の管理者が存在しないという新しい形態の通貨です。ネット上で世界中のだれとでも通貨のやり取りが可能で、手数料も安く済み、偽造などの不正が起こりにくいといわれています。ビットコインが最も主流ですが、数千種類の他の仮想通貨が存在し、取引所で売買されています。まだ歴史の浅い通貨で、価格の乱高下が激しく、投機的な商品といえます。

⑨金

金

見た目の美しく希少な金属であることから、大昔から資産として用いられてきました。最も原始的な金融商品といえます。その存在自体に価値があるので、政治情勢や経済情勢が不安定な時に(国や会社の存続が疑わしくなった時に)価値が上がる傾向にあります。

⑩外貨預金

外貨預金

ドルやユーロなど外貨での預金です。仮に円の価値が大きく下落しても、外貨を保有しておくことで影響を一部にとどめることができます。また、日本に比べて利率が高い国がほとんどなので、そういった国で預金することでより高い利息を得られます。

⑪MRF(マネー・リザーブ・ファンド)

普通預金のようなもので、正式にはMoney Reserve Fundです。

銀行における普通預金のようなものです。証券口座の利用者は、投資商品を買うための準備資金を口座に預けておかなければなりません。その資金が自動的にMRFに充てられます。

証券会社はMRFの資金を使い、非常に安全性の高い債券に投資し利益を得ます。その利益は利息として証券会社の利用者に還元されます。したがって、MRFは投資信託の一種と考えられますが、対象が非常に安全性の高い債券なので、元本割れのリスクはほぼなく、その分リターンも大きくありません。

MRFは自由に投資商品の売買に利用できるので、銀行口座にお金を預けているような感覚です。

⑫MMF(マネー・マーケット・ファンド)

定期預金のようなものです。正式にはMoney Market Fundです。

現在は日本国内のMMFが無いので、"外貨"MMFのみについて説明します。

外貨MMFは安全性の高い海外の債券で構成された投資信託の一種です。安全性は非常に高いですが、元本保証はされません。MRFより少しだけ利率が高いですが、その分若干リスクも大きくなります。外貨での運用となるので、為替の影響を受けます。外貨預金のようなものとも言えます。

海外の株や債券を売買するために、外貨を用意しておく必要があります。その外貨を外貨MMFとして運用しておけば、金融商品を買うための準備金となる上、利息も受け取れるというメリットがあります。

⑬デリバティブ(金融派生商品)

様々な種類がありますが、主に、先物取引、オプション取引、スワップ取引、に分けられます。

・先物取引

 将来の売買契約を、あらかじめ決めておく取引です。価格変動が大きい商品に対して、その変動の影響を小さくするために、今の時点で価格を決めてしまいます。このように、元々はリスク低減のための仕組みでしたが、空売りなどのように、商品の価格が下落している状況でも利益を出せる仕組みとしても利用されています。

・オプション取引

 将来、商品をあらかじめ決められた金額で決められた日に売買する権利を購入します。先物取引と違い、あくまで権利なので、将来の実際の価格で購入してもいいですし、あらかじめ決められた金額で買ってもいいです。選択権がある代わり、手数料を支払っているようなイメージです。

・スワップ取引

 スワップとは交換のことです。今現在は同じであっても、後々価値が変わりうるものを、今交換しておく取引です。

 例えば、あなたは年1%の利息が付く100万円を持っていて、私は世の中に合わせて0~2%の利息が付く100万円を持っていたとします。あなたはこれから世の中の利息が上がると予測しているとすると、私の持っている100万円のほうがいいですよね。そこで、あなたの100万円と私の100万円を交換する取引がスワップ取引です。