ポートフォリオの管理

 一つ金融商品を買うのは意外と簡単です。そして、他の金融商品もどんどん買ってみたくなります。しかし、好き放題買っていくと、自分の目標を達成することができません。ここでは、理想的なポートフォリオになるように投資方針を決める方法について紹介します。

 流れとしては、

 1.今の資産のポートフォリオを把握する

 2.一年後の理想のポートフォリオを決める

 3.現状から理想に近づけるための投資計画を立てる

 (4.投資成績を記録に残す)

という感じで進めます。


今の資産のポートフォリオ

 現状の金融資産のポートフォリオはどうなっているでしょうか?まずは書き出してみましょう。円グラフを使うと分かりやすいです。ここでは、商品一つ一つを書くのではなく、以下の資産が何割あるかを書きましょう。

外貨、国内株式、海外株式、国内債券、海外債券、国内株投資信託、海外株投資信託、不動産(REIT含む)

安定した副業投資 現在のポートフォリオ

一年後の理想のポートフォリオ

 「投資を始めよう!」で、一年後にどれぐらいの投資資産を保有しておくのがいいかを算出しました。ここでは、その投資資産の内訳を決めていきます。一年後の投資資産の内、どのような金融資産をどのぐらいの割合で保有しておくべきかを円グラフで表しましょう。分類としては、上の項と同じように、外貨、国内株式、海外株式、、、で分類します。

 参考として、年金を運営している機関のポートフォリオを紹介します(→リンク)。そのポートフォリオは、国内債券25%、外国債券25%、国内株式25%、外国株式25%です。もっと攻めの投資をしたい人は、国内株式の比率を多く、外国株式の比率を更に多くすべきです。逆に安定した投資をしたい人は、外国債券の比率を多く、国内債券の比率を更に多くすべきです。

 それから、外貨を持っておくことをお勧めします。外国株式を買おうと思った時、一度円をドルにしなければなりません。当然為替の影響を受けます。「買いたい外国の株式があるけど、いまは円安だから損してしまう」という事態を避けるためです。

安定した副業投資 将来のポートフォリオ

 後だしになって申し訳ありませんが、理想的な資産の配分を考える上では、投資商品ごとの相関関係を考慮しておく必要があります。相関係数については、金融商品の相関係数を参考にしてください。 全体的に見て、同じ相関を持つ商品ばかりを保有しすぎないようにしましょう。


投資計画

 今のポートフォリオと、一年後の理想のポートフォリオがはっきりしました。その差分を取ると、この先一年間に、どのような商品をどれぐらいのペースで購入していくべきかが簡単に分かります。 

 基本的に投資信託の場合、毎月の投資額を均等で割って積み立て投資しましょう。ドルコスト平均法です。一方で個別株や債券は、数か月に一度まとまった額を購入することになるでしょう。

大分類 中分類 今と一年後理想の差額   計画
国内株 国内個別株 10万円  →   一年で 10万円買う 
国内株投資信託 13万円 →   毎月 1万円買う
国内債券 国内債券 -    
海外株 海外個別株 5万円  →   一年で 5万円買う 
海外株投資信託 22万円  毎月 2万円買う 
海外債券 海外債券 3万円 一年で 3万円買う
その他 REIT 0万円 現状維持 -

 理想通り投資できればいいですが、現実はそうはいきません。買おうと思っていた株が予想外に値上がりしていて買えなかったり、NISAの上限額の関係で買えなかったり、あるいは保有している株が不調で売却することになったりもあるでしょう。そういう時は無理せず、できる限りで理想的なポートフォリオを実現するくらいの感覚でOKです。

これで、自分は毎月いくらずつ、どのような商品を買えばよいか分かりました。


投資成績を記録に残す

ついでに、以下も記録に残しておくと、後々運用成績を振り返るときに便利です。できれば毎月記録していきましょう。

・評価損益 評価額の損益(含み益)

・キャピタルゲイン 売買によって得た利益

・インカムゲイン 配当や分配金で得た利益

・正味利益 上記三つの合計

・今までの正味利益

評価損益(円) キャピタルゲイン(円) インカムゲイン(円) 正味利益(円)
2023/10        
2023/11        
2023/12