金融商品は、普通のスーパーや飲食店と違い、注文してから自分のものになるまでの流れが少し複雑です。特に投資信託の場合は、注文してから購入されるまでに数日かかりますし、注文したときの金額と異なる値段で取引が行われます。なぜそのようになるのか、仕組みについて説明します。
投資信託を購入する前に知っておかなければならないのは、申込日と約定日と受渡日の違いです。
・申込日
注文が受付けられた日です。注文が15時以前であれば、当日が申込日になります。15時より遅ければ翌日が申込日です。証券取引所が閉まっている土日などは、翌月曜日が申込日になります。
・約定日
取引が成立した日です。国内の投資信託であれば、基本的に申込日が約定日になります。しかし、海外の投資信託であれば、申込日の数日後が約定日になります。
・受渡日
お金が支払われて投資信託が自分のものとなる日です。商品によって異なりますが、約定日の翌日になっていることが多いです。
投資信託を注文すると、まず申込日が決まります。その後で約定日が決まり、最終的に受渡日がやってきます。その数日間のタイムラグにより、実際に自分もものになるまでに時間がかかってしまうのです。
海外の投資信託であったり、年末年始や長期連休を挟む場合は特に、申込日→約定日→受渡日の間に長期間を要することがあるので注意しましょう。
初級知識で説明しましたが、投資信託は一日に一回価格が計算されて発表されます。そして、その価格は毎日変動します。
上の説明の通り、注文してから実際に購入されるまで、数日のタイムラグがあります。そして、実際に支払われる金額は、受渡日の投資信託の価格になります。したがって、注文してからの価格変動により、実際に支払う金額が変わってしまうのです。
申込日から受渡日までの期間が長い時は特に、価格の変動が大きくなる場合があるので注意しましょう。また、海外の投資信託の場合は、為替の変動の影響も受けます。予想外の金額で購入してしまう場合があるので注意しましょう。こういう意味でも、少額ずつ定期的に積み立て購入していく方が、リスクを低くすることができます。